人の後押しを僕等の音楽が出来れば凄く嬉しいですね。
―― 逃げてたら何も掴めないって事ですよね?
「そうですね。その辛さを頑張って行く為にはやっぱ音楽って言う力を僕は借りてやりますけど。で、孤独な人が居て、その人はやっぱり闘ってるわけじゃないですか。そう言う人の後押しを僕等の音楽が出来れば凄く嬉しいですね。」
―― 一番好きな映画はなんですか?
「ビクトル・エリセさんの「ミツバチのささやき」と言うのが凄い好きなんですけど、少女が出てきて、凄い可愛い少女で(笑)アナちゃんと言うんですけど、フランケンシュタインの映画を見て、その映画を通じて幼い頃に死について考えるストーリーなんですけど、まぁ、人は何で生きてるのか死んでるのかって考えてもなかなか答えは見つからないですけど、考える事やめちゃ〜イカン!と思わせてくれる映画ですね。」
―― 考え過ぎて疲れてしまう事は無いですか?
「疲れますねー。でも考えたくなる様な状況を作ればいいとは思いますけどね。映画の力を借りて音楽の力を借りて…。1人で悶々と考えてワー!っとなる事もありますけどね。」
―― 本もお好きですよね?
「宮本輝さんとか凄い好きですね。あの人も人間のドロドロした部分を綺麗な日本語で書いてて…。」
―― ドロドロしたものは綺麗に描きたい方ですか?
「そうですね。綺麗にしたいですね。やっぱり残って気持ちのいいものにしたいですからね。
―― 今はロックで突っ走ってる感じですが、将来的に、ボッサ、ファンクなど、今とは違ったスタイルを取り入れてみたいと思いますか?もしくはロック魂を突き通して行きたいと言う思いが強いですか?
「欲求が出てきたら何でも有りだと思いますけど、やっぱり説得力の有る音楽をまず作っていかないといけないと思います。やっぱり音楽って世の中に色々あって、凄い格好いいものが一杯あって、じゃぁそう言う風にやってみようぜって言っても、それはきっと自分等の中から出てくるもんじゃなくなって、ただその音楽をやってるだけの気持ち良さになっちゃうと思うんですけど、そうはなりたくないですよね。やっぱり僕等から出てくる物、言葉で有り続けたいんで、もしやるとしたらやっぱり相当練習して、自分の中にしっかり有る状態にしてからやりますね。」
―― ちょっとこの楽器つかってみたいなって言う程度の感覚ではやらないって事ですよね?
「そうっすねー。こう言う風な気持ちで表現したいから練習しようかとか、そう言う風にやると思いますね。楽器に対する憧れとかは特に、余りないっすね。」
―― じゃ、今はヴォーカル&ギターですが、ヴォーカル専門になっても抵抗は無いのでしょうか?
「はい。」
―― メンバーの人数にこだわりはありますか?
「そうっすね、たまたま4人だったんですけれども、でも、この4人でやりきれない事がまだまだ一杯あるし。なかなか無限に有ると思います。ロック魂を突き通して行きたいと言う思いも無いですね(笑)ロック・スターになりたいとかも余り無いんですが、何だろうなぁ…。演歌でもロックなものはロックですしね。ロックって何かって言ったら、自分をどんだけぶっ壊して行けるかって言う感じだと思いますが。…ロック魂ですか(笑)有りますけど、やっぱり形だけの物は興味ないですね。」
僕等が闘うのはやっぱりステージの上ですから
―― 一番伝えたい事はなんですか?
「純粋に、"クラッシュ・イン・アントワープ"はこう言う風に生きてますって言える音楽を作っていけたらいいなと思ってます。ま、ホントどんだけエネルギーを曲に詰め込めれるかって感じですからね。僕等が闘うのはやっぱりステージの上ですから。音楽で、曲で、今持ってるそのエネルギーを全部出せれる楽曲と、そう言うステージをいかに作れるかですね。」
―― ライヴを見に行くといつもエナジーを頂くので…
「いいですね、"エナジー"って!」
―― 後ろ向きで居ても、ライヴを見た後は前向きで帰ってこれるパワーを貰いますし、やはり多くの方に見て頂けたら伝わるんじゃないかなって思いますが。
「やっぱライヴって言うのは、自分は音楽活動で家で詞を書いたり、ギターをポロポロ弾いたり、スタジオ入ってやったりするのも音楽活動なんですけど、やっぱり僕等が勝負するのはステージの上、やっぱりそこにやりとりがあって…。世界と一番近い所に立てる時間と場所で、その中で僕は出して、しかも吸収する事はやりとりがそこに有るから、やっぱ家ん中だとオンリー・ワンですからね。じゃなくて、そこのやりとり、抱き合ったり殴り合ったり出来る場所がやっぱりライヴって場所でね。うーん、そこで吸収する事も一杯有るし、逆にエナジーを僕等はみんなに貰ってるし、そのやり合いは一番僕等の音楽活動の中では真ん中にあるものですね。」
―― どれ位のペースでライヴをやって行きたいと言うのはありますか?
「出来る限りやって行きたいですけどね。でもやっぱり曲を作ったりしないと、いつまでも同じ様な曲ではいけないんでね(笑)」
―― 演奏中別な曲が浮かんで来たりとか詞が浮かんでくる事ってありますか?
「他の曲ですか?ははは、大体そう言う邪念が入ってる時って駄目な時なんですよ(笑)あー、次の曲あれだから〜…みたいな事を考えてる時は駄目ですね、集中してない(笑)…無いとは言えませんけど。ははは(笑)良くないですね、それは。」
―― 観客を見てたら詞が浮かんできた、とかはありますか?
「それは後から感じますかね、どっちかって言うと。思い出して、あの時の感覚が欲しいからまた曲を作るし。」
― ライヴが終わった後とかは曲が出来やすいとかありますか?
「そうですね、何でもそうだと思いますけど、映画見終えた後とか、やっぱカラッポにしてどんだけ向かえるかだと思うんですけど、カラッポの状態で一杯エナジーを自分でも燃やして、貰うじゃないですか。それをやっぱりどう言う形で吐き出そうかなって言う時に、色んな言葉だったり曲が出てきますね。」
声が出てなくても伝わる物は伝わると思いますけどね。
―― 声高いですよね。以前、声を出し過ぎて喉が切れた事もあるとおっしゃってましたが、自分的に限界のラインはあるんですか?
「そうですね…、わからないですね。今回のツアー、これだけのロングツアーは初めてなので、ある種それも勝負と言うか、自分を知る為にいい機会だな、と。気持ち的には何処までも行けるんですけど、体がね(笑)どの程度ついてくるかってのはやってみないとわからないですね。でも声が出てなくても伝わる物は伝わると思いますけどね。」
―― ライヴ中に実はこんな事がやってみたいって言う密かな野望はありますか?
「何だろう…。真っ暗にして言葉をポンと、歌詞の一フレーズでも映し出してみたり、視覚的にも入ってくる、そう言うのがいいかなとは思いますね。」
― 蝋燭たいてみたりとかは?
「あはは(笑)そうですねー。寺とか庭でもやってみたいですね。」
―― 寺とか面白そうですね。
「そうっすねー。それこそ正に蝋燭ユラユラ…あはは(笑)説教臭くなりそうですね(笑)
あ、あと純粋にベルギーのアントワープでいつかやりたいですね、名前を付けただけに(笑)解散ライヴはアントワープで、みたいなね(笑)」
―― 解散ですか!?(笑)
「いやいや、ウソウソ!(笑)」
―― ベルギーの方々にライヴを見て頂くって言うのも面白そうですよね。
「ベルギーでバカ売れ!クラッシュ・イン・アントワープ!!…とかね(笑)」
心ひらいてですね僕等行くんで、心ひらいて受け止めて下さい!
―― 楽しみにしてます!最後になりますが、ファンの方にメッセージをお願いします。
「"アントワープ"と言う名前を付けてやってる以上、ホント音楽は国境が無いものだと思ってるので、「We Are The World」とか聴いてても、僕は凄い身近に感じたんですね。世界は、我々は、僕達は世界、その言葉に、世界の一員だって。で、ホントそう言う風に感じれる様な音楽を作って行きたいですよね。だから、その人にとっていつまでも身近に有る音楽、その人にとって生きて行く上で凄い大切な"音楽"、"人達"になりたいですね。なんで、心ひらいてですね僕等行くんで、心ひらいて受け止めて下さい!」
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