昨年11月に「眠れぬ夜のひとりごと」でメジャーデビューを果たした風味堂の3人組。彼らのアルバムのリリースを待ち望んでいた人も決して少なくはないことでしょう。
そんなみなさま方、お待たせしました! 風味堂の1stフルアルバム「風味堂」が6月22日に遂にリリースです! インディーズ時代の名曲からライブでお馴染みの曲まで、どこを切っても今の風味堂がふんだんに盛り込まれた音の金太郎飴状態。相変わらずワタリ君のピアノは元気に跳ねてるし、トリクンとかっちゃんのリズム隊の2人もピアノのサウンドを根底からグッと支えています シングルとしてリリースされた「ナキムシのうた」や「楽園をめざして」はもちろんのこと、軽やかでスリリングなサウンドに乗せて語られる、大人の女性なら涙なくしては聴けない切ない歌詞の「笑ってサヨナラ」。 アーティストにとって記念すべき最初のアルバムが、リスナーにとっても大切な1枚となる。それはお互いにとって、とても幸せで素敵なこと。 そんな彼ら3人が自信を持って世に送り出す1stアルバム「風味堂」。
>> その他商品はこちら
★風味堂 Official WEB SITE★
http://www.fumido.jp/ ★ビクターエンタテインメント風味堂スペシャルサイト★ http://www.jvcmusic.co.jp/fumido ◆ 風味堂 プロフィール◆ 渡和久(わたり かずひさ)●ワタリ(Vo、Piano)
昭和52年10月31日生まれ。B型 福岡市内出身。
中富雄也(なかとみ かつや)●カッチャン(Dr)
作詞・作曲担当。一応リーダー。大学のときピアノを始める。ヒトのハナシを聞かず、モノワスレのはげしいB型、しかも天然ボケでやせの酒飲み。 昭和53年8月5日生まれ。A型。長崎市出身。
鳥口マサヤ(とりぐち まさや)●トリクン(B)
曲がったことがとにかくキライ。 3度の飯よりHM(ヘビメタ)が好き。カタイ男をよそおっていますが、ウワサによるとメンバーも知らない本性が・・・。 昭和54年8月23日生まれ。A型。福岡県大牟田市出身。
風味堂唯一の弟キャラ。笑いにはうるさい。趣味がいつもマニアック。 2000年 ・メンバー募集の張り紙をスタジオで見て、渡が中富に連絡を取り、意気投合し他のメンバーを探す。最終的に鳥口が加入して“風味堂”が誕生。 2001年 ・9月、第4回ハートオブゴールドオーディション優勝 2002年 ・3月、第7回V3新人オーディション決勝戦進出(九州内)第8回ジャパンオープン(2,412組参加)優勝、ベストボーカリスト賞も受賞 ・9月、NTTブロードバンド・ネットオーディション優秀賞(九州内)、副賞としてMIX2002(北海道でのイベント)出場権獲得 2003年 ・1月、福岡ドリームボートでのライブを跡に上京。楽曲制作、ライブ活動を首都圏で 始める。 ・4月23日インディーズ1stミニアルバム「花とりどり」発売(食卓レコード/力塾)。 ・10月、「MINAMI WHEEL」(大阪Knave)出演。これを機会にKnaveでの大阪ライブ活動が拠点となり始める。 ・12月10日インディーズ2ndミニアルバム「sketchbook」発売(食卓レコード/力塾)。 2004年 ・4月、「NEW BLEEZE」(大阪城野外音楽堂)出演。 ・6月、「MUSIC EXPLOSION」(大阪BIGCAT)出演。 ・7月23日夏季限定シングル「真夏のエクスタシー」発売(食卓レコード/力塾)。初回2,310枚を即完させる(オリコンインディーチャート11位)。この時期、風味堂の名前が至る所で噂になり始める。 ・7月下旬、「FUJI ROCK FES.'04」出演。 ・10月、大阪で2度目となる「MINAMI WHEEL」出演決定。 ・11月10日、シングル「眠れぬ夜のひとりごと」(TBS系-TV「CDTV」11月度オープニングテーマ)でメジャーデビュー。 ・11月16日、福岡DREAM BOAT“凱旋ワンマン” ・12月、風味堂ワンマンライブ「ひとりごとでウソは言えない」 (12/16大阪Knave、12/23東京・代官山UNIT) 2005年 ・1月26日、2ndシングル「ナキムシのうた」(MBS・TBS系 世界ウルルン滞在記 エンディングテーマ)発売。 ・1月下旬〜3月下旬、全国フリーライブツアー「元気が出たなら歌いまSHOW」開催(20会場) ・4月、2年連続で「NEW BLEEZE」(大阪城野外音楽堂)出演。 ・4月27日、3rdシングル「楽園をめざして」(2005 JAL CM ソング)発売。 ・6月22日、初のフルアルバム「風味堂」発売。 |
1stアルバム「風味堂」をご予約の方に風味堂直筆サイン入りポラを抽選で1名の方にプレゼント! ただいま6月22日発売 風味堂1stアルバム「風味堂」をご予約を頂くと、風味堂メンバー直筆サイン入りポラを抽選で1名の方にプレゼント致します。 ※当選者の発表は、賞品の発送をもって代えさせて頂きます。 |
――今回、初のフルアルバム「風味堂」がリリースされますが、どのような作品に仕上がりましたか?
渡:そうですね、風味堂が今やっている音楽の幅を全部詰め込んだアルバムになってます。
――今回アルバムタイトルも「風味堂」ですよね。
渡:はい。
――これはどうしてなんですか?
渡:このアルバムはまず風味堂がどういうバンドなのかを知ってもらうためのアルバムコンセプトでとにかく詰め込んだっていうことで、これが風味堂だっていうことでタイトルが「風味堂」になってるわけです。
――全てを見た状態っていう。
渡:もう、そういう感じですね。何も言わずこれを聴いてくれっていう。
――じゃあ、今回はコンセプトとかは決めずにという感じなんですね。
渡:そうですね、良いと思うものでとにかく今出来るジャンルというか、バラードから激しいのから、ジャズっぽいのラテンっぽいのって全部入れた感じですね。
――確かにバラエティに富んでますよね。今回はライブで人気曲が結構入ってますよね。
渡:そうですね。
――ファンの方にも待ちに待ったという作品なんじゃないかと思いますね。
渡:はい。
――それではアルバムの聴きどころをそれぞれに語って頂けますか?
鳥口:そうですね、アルバムタイトルは「風味堂」なんですけど、今の時期の自分達の全てっていうか出来た音楽をどんどん収めて行ったアルバムで、いろんなジャンルの楽曲が入っているので、アルバムの1曲目から最後まで一回聴いても、いろんな風味があって楽しめるんじゃないかなと思います。
渡:よく言われることなんですけど、ギターレスでここまで出来るんだなぁっていう。ギターがやってるようなジャンルの曲もやってるし、ギターじゃ出来ないくらい落ちてるバラードの曲もやってるし、特別ディストーションをかけたとかワウを踏んだとか、そういうことをしてないピアノっていう楽器でここまで出来る。そしてドラムとベースがピアノに気を使ってやってるんじゃなくて、思いっきりやってる曲もあるし、それでちゃんとバランスが成立してるっていうところがあんまり他にいないと思うので、そういうところですね。
中富:現状の風味堂のすごく良いところが集められた1枚になってて、デビュータイミングの初のフルアルバムっていうのを、後10年後の人達ってリアルタイムで知らないわけじゃないですか、それをこれだけデビューアルバムで良いものを作ったよっていうのを、リアルタイムで今の人に感じてほしいというか。今までの風味堂っていう当時から知っている人っていうのも、これから風味堂と一緒に成長してほしいというか、そういうきっかけになれれば良いなと思ってます。
――リスナーと共に成長する為のということですね。
中富:そうですね、とりあえず1枚目というのを出して、5年後10年後に「あー懐かしいな、あの時、私はこれをしてた」とか、そういう生活に入る1枚になれば良いなと。
――なるほど。今回のアルバムは作る時はサクサク出来たんですか?それとも苦労しましたか?
渡:一番、苦労したのはスケジュールがなかなか取れなかったところですね。もう1年位前からアルバム制作をスタートしてて、1曲録ってはまた別のことをやって、ライブをやったりシングル曲を入れたりそういう作業をやって、またじゃあここでアルバムの曲を入れようとか、ポツポツ録って来たんでなかなかアルバムを作ってる感覚は最初の頃はなかったんです。後半の方にだんだん曲が集まって来て、よし!じゃあもう本格的にアルバムを仕上げにかかろうみたいな状態でした。
――では一番最初から最後の曲が出来上がるまでって結構かかってるということですね。
鳥口:はい、1年位は。
――今回のアルバムはインディーズ時代からの曲も入ってますよね。選曲はどういう基準から選んだんですか?
渡:まずはシングル曲は入れたいなということで入れて、それでライブで好評な曲、それとまだ誰にも聴かせてない新曲。大きく分けるとその3つですね。
――なるほど、そうだったんですね。今回アルバムに収録されている「笑ってサヨナラ」の歌詞がスゴイ歌詞で、失恋したオネーサンがお酒飲んでるんですよね(笑)。歌詞だけ聴くと演歌にも通じるような世界観じゃないですか、でも風味堂さんのサウンドが決してドロッてしてないから爽やかに聴こえるんですよね。
渡:はい。
――これは聴いて泣く人いるだろうなと思いましたね(笑)。
渡:女性から聴いててあの曲は大丈夫ですか?
――はい、すごい女の人の気持ちをわかってるような曲ですよね。
渡:おー、うれしいですね。一応、男から見て女性の物語を作ろうとして作った曲だったんです。正直、女性が共感してくれなかったらこの曲は失敗に終わるなと思っ てたんで、すごいうれしいです。
――よく考えたらオネェ言葉で歌ってるんですよね(笑)。
(一同笑)
――でも全然変じゃないですよ。
渡:そうですか。
――あれは是非みなさんに聴いて泣いて頂きたいですね。
渡:はい。これは地元の友達がモデルになってて、ほんとにそういうヤツがいたんです。そいつがいつもこう酔っ払って泣いてたんですよ。
――そうだったんですね、これは後々、私もっていう共感のメールが来るかもしれま せんね。それではそれぞれこのアルバムの中からお薦め曲を教えて頂けますか?
鳥口:全部聴いてほしいんですけど、そうだなぁ、「もどかしさが奏でるブルース」1曲目ですね。
――それはどこら辺がお薦めなんですか?
鳥口:バンドのエネルギー感っていうのが音として伝わって来るところが、なんか良いんじゃないかなと思います。 渡:「ねぇ愛しい女(ひと)よ」って曲があるんですけど、その中にミニ・ムーグっていうアナログシンセが入ってるんですよ。正直に言うとその曲のレコーディングの音作りっていうはモロに影響を受けた人がいて、スティービー・ワンダーの「トーキング・ブック」ってアルバムに入ってるある曲なんです。全くそれと同じようにしてくれと俺がエンジニアの人に言って(笑)、個人的な趣味でそれでやって貰ったんですけど、それが歌詞の世界とマッチしましたね。ドラムが入ってない曲なのでベースとピアノを合わせるのがすごい難しくって一番苦労した曲でもあるんですけど。
――聴いてるとロマンチックだなと思ってたんですけど、そんな苦労があったんです ね。
渡:そうですね(笑)。
中富:俺は「FUNNY JOURNEY〜吐息〜」という曲で、相当前の曲なんですけど渡さんと出会ってバンドを組むきっかけの曲で、それを聴いて一緒にやろうって思った曲なんです。昔は絶対出来ないような曲調だったんで、それが自分に再現出来たっていうのが嬉しいですね。――成長を実感したという感じですね。
中富:はい。
――インディーズ時代にもミニアルバムを2枚リリースしていますが、作品の作り方として変わった部分はありますか?
渡:そうですね、変わらないのは曲ですね。昔から曲を作る時に何か一つ曲の中で重要な部分をパッと思いついて、その時に「よっしゃ!良いの思いついたー」って言ってこう作り始める感覚っていうか、同じ感覚で昔から作ってるので、それは楽曲の質っていうかそういうものはそんなに変わってないですね。変わったところはインディーズの頃の2枚のアルバムは風味堂だけで完結させてきたとこがあって、今回はいろんな人の手が加わってる感じがします。例えばこの曲入れるとか、選曲にしてもアレンジにしても、どのテイクにしても俺達だけっていうよりは、現場にいるスタッフ全員が、「いや、俺はこうだと思う」ってちゃんと意見を言ってくれて、みんなで決めたっていうのはありますね。
――じゃあ、より客観的に見れるところも出てきてるということですよね。
渡:そうですね。だからその出来上がったものを今、客観的に聴けるんです。インディーズの頃のは自分がまだここはやっぱりこうしておけば良かったとか、聴きながらそういうのを意識してどうしても思い出してしまうんですよ。
――あぁ、なるほど。
渡:安心出来ない聴き方をしてしまうんです。
――(笑)
渡:あぁーもうーアブなっかしいなぁみたいな(笑)。でも今のアルバムはこれでオッケーだって自分達の中で完結してて、周りの人もオッケーだって言ってくれてる。そういうものを集めたものになってます。
――じゃあ、自信を持ってお勧め出来るというところなんですね。それではレコーディング中の面白いエピソードとか何かあったら教えて頂けますか?
渡:エンジニアの人がサッカーが好きで、レコーディングで誰かがブースに入って録ってるわけですよ。レコーディングしてる時になぜかその部屋にテレビが点いてて、エンジニアの人がサッカーを見てるんですよ。
――(笑)
渡:「今のテイク、それでえぇんちゃう」って言ってサッカー見て「あぁぁーーっ!」みたいな(笑)。
中富:(笑)
渡:そういうのがあったり。そういうちょっとユルい感じで録ったんで結構面白かったですね。
――(笑)他には何かありますか?
鳥口:そうですね、アメをいっぱい食べたことですね。
――アメ・・・。
鳥口:録り終わって何回も曲を聴くじゃないですか、目の前にこうアメの瓶があって、なんかずーっと食べながら聴いてたら、いつの間にかアメがなくなってたり。
――(笑)
鳥口:で、机の上にアメの袋を破いたやつがいっぱいあって、そして口内炎になったり(笑)。
――無意識のうちにアメ食いマシーンみたいになってたんですね。
鳥口:普段、アメってそんな買って食べないですから、この機会にみたいな(笑)。
――じゃあ、あれですね、差し入れはアメとが良いですかね。
鳥口:アメが良いです(笑)。
中富:もともと自分が持ってたドラムっていうのがすごいコンパクトなちっちゃなやつで、それでどうしても中低音っていうのがあまり出ないドラムだったんですけど、それをレコーディングやってる途中の時期に、新しく所謂ちゃんとした普通のドラムに替えてたんです。それをやってから、ベースも途中で替えたりとかして、今までピアノにベースとドラムが負けてた部分っていうのが、逆に中低音っていう下をしっかり支える楽器がピアノを支えられるようになったら、それぞれの音作りが変わってきて。
ピアノ自体も今までの音作りだと音圧の問題で他の楽器に負けちゃうっていう、そういうのが変わって、録り方やマイクの立て方であったり、普通だとここに立てるマイクをここに立ててみようっていう、そういうのをエンジニアの人と一緒にやったりして、音的にも途中で成長してて、楽器自体もその間ずっと鳴らして行くから、愛着も生まれたり、音も鳴るようになってきたんです。そういう成長裏話があります。
――なるほど、じゃあ、聴き比べたりとかも楽しいですね。
中富:そうですね。
渡:音は変わったね。
中富:うん、その中で昔のドラムの曲と今のドラムの曲が入ってて。たぶん普通の人はそんなわかんないかもしれないんですけど。
――じゃあ、この曲は初期の頃かなっていう曲とこれは新しいのだよっていうヒントを教えて頂けますか?
中富:ドラムが新しいやつになって一番最初に録ったのが1曲目の「もどかしさが奏でるブルース」っていう曲です。
――あ、そうなんですか。
中富:まだドラム買ってほんの数日とかそういう感じで録ってて、でもその時と一番最後に録った「ゆらゆら」っていうのは時期的に一番遅いんですけど、それでもやっぱり大分、木が乾燥してきてドラム自体が鳴るようになっててますね。
中富:ドラムの低音が出てるか出てないか、あ、これ古い時期に録ったやつだなとか(笑)。
――これはファンの方も聴き比べて頂きたいですね。
中富:はい(笑)。
渡:もういっこだけ良いですか?――はい。
渡:あのさっき言ってた「笑ってサヨナラ」、あの曲なんですけどキーボードソロがすっごい難しいんですよね。左手がずーっと動いて右手も動くってやつなんですけど、なかなかテイクが録れなくて。で、どうしようどうしようってなってたら、近くに雑誌が置いてあったんですよ。
「おっ!」って言ってちょっと見たら、「矢田亜希子 写真集発売!」っていう矢田亜希子がドンって載ってるページがあって、俺、矢田亜希子のファンなんですけど、「よし!」って矢田亜希子のでっかい写真を譜面台に置いて、それ見ながらソロをやったら良いテイクが録れたんです。
中富:矢田効果です。
渡:それが収録されてます(笑)。
――それはアリなんですか(笑)。
渡:どうなんすかね(笑)。エンジニアの人も「あぁ、えぇんちゃう」って言ってましたけどね(笑)。
中富:矢田効果です。
渡:矢田効果です。
――(笑)。
渡:鍵盤をたぶん見なかったから良かったんでしょうね。ずーっと鍵盤を見てたから硬かったんですけど、「あぁ・・矢田亜希子・・」(笑)って弾いたらすごい良いテイクが。
――ほんとそういうのってあるんですね。
渡:あるみたいですね。精神と指先は繋がってるっていうね。
――じゃあ、矢田亜希子さんの写真とかを差し入れで(笑)。
渡:写真集が確か出たんですよ、今度買いに行こうかなと思って(笑)。
――それでは少しプライベート的なお話をお聞きしようかと思うんですけど、音楽以外でハマっているものを教えて頂けますか?
鳥口:いろいろハマってるんですけど、何が良いかなぁ、まずハマってるものの中で挙げると、自転車とバイクと潜水艦(笑)。
――潜水艦は乗れないですね。
鳥口:乗れないんですけど、その乗れない未知の領域のものを調べるのにハマってて。
――あぁー。
鳥口:こないだたまたまインターネットをする機会があって、「潜水艦」ってインターネットで調べて見てたら、千何件出てきたんですよ。それである主婦の人がすごく潜水艦が好きで「私、潜水艦が好きです。」みたいな主婦の人が立ち上げてるホームページがあって。そこで中の構造とかいろいろ詳しく載ってるんで、「あぁ、こうなってるのかぁー」みたいな。
普段、一般の人が入れないところとか、そういう見えないところを見るっていうのにすごく最近ハマってるんですけど(笑)。
――潜水艦って乗ったことある人って会ったことないですよね?
鳥口:機会はないですよね。
中富:聴かない限りわからんしね。
――(笑)
鳥口:興味が湧くことじゃないじゃないですか、その興味が湧かないところに敢えて興味を湧かせるっていうのが楽しいんです。ちょっとすごいマニアックですけどね。
――その主婦の方もすごいですよね。
鳥口:すごいですよね。あとまぁ一般的なのはバイクとかですよね。
――それは調べたりせずに乗ってるんですね。
鳥口:乗ってます、はい。
――渡さんはいかがですか?
渡:俺はまぁ前から帽子が好きで、ライブでいつも帽子を被ってるんで、帽子を買い物とか行ったら衝動買いとかしてるんですけど、もう40位あって。あとお香とかが好きでね、歌詞を書く時とかにお香を焚いてたんですけど、でも最近、喉に悪いってのがわかって、あんまりライブ前はお香を焚かないしようと思ってるんです(笑)。
――部屋も煤けますよね。
渡:そうですよね。だからもう自分の部屋っていうよりはキャンペーンとか行ってホテルでお香を焚いたり。最近ホテルに閉じ込められて曲を作れって言われて(笑)。
――ブログにも書いてましたよね。
渡:そうです、そうです。あの時もお香焚いて籠って書いてたんですよ。 中富:俺は相変わらず靴とかタバコ入れとかサイフとかの小物も好きなんですけど、最近気になるのは人間観察で、例えば新しく知り合った人の人生観だとか、あとは自分もそうですけど、恋愛においてその人は何を大事にしてるのかとか、そういう心理学的なことにまた最近興味を持ち始めてます。心理学はもともと好きだったんですけどちょっと離れてて、また最近ハマって来ていますね。
――深い感じの世界に入ってきますね(笑)。
中富:(笑)
――それでは今、一番ほしいものを1つだけ教えて下さい。
鳥口:ほしいものですか。
――潜水艦ですかね。
鳥口:潜水艦は・・・いいです。
(一同笑)
鳥口:ほしいものですか、またこれがいっぱいあるんですけど・・・、バイクがほしいです。
――こういうタイプとかありますか?
鳥口:そうですね、今まで乗ったことのない、オフロードバイクがほしいですね。いろいろ山とか林道とか走ってみたい思って。バイクも自然に触れるような趣味にして行こうかなと。
――じゃあ、こうアウトドア派に。
鳥口:もともとそういう乗り物が好きで、マウンテンバイク乗らずに担いで山を登ったこともあるんです(笑)。で、あとで自転車で下るんですよ。
――あぁー。
鳥口:そういう遊びをいろいろやってたんですけど、上京してそういう山に登ったりっていうのもなかなかなくて。バイクを使って今度は都会から山まで走って行くのも楽しいじゃないですか、バイクって。だから走って行ってそれで自然があるところをまたバイクでゆっくり走って、池があったらバス釣りをして帰るみたいね。で、1枚写真を撮って帰るという、そういう自然と俺みたいなね(笑)。
――なるほど、ほしいものからだんだん自然に。
鳥口:そういう時間がほしいんですよ。そういう空気っていうかね。
――なんかこうお休みがとかに通ずる感じに。
鳥口:そうですね、そうするとまたこう新しい自分に出会えるみたいな感じですね(笑)。
――じゃあ、ほしいものがいっぱいな感じですね。
鳥口:そうですね、ほしいものがいっぱいあるけど、ちっちゃなもので言うと、自転車の後ろのブレーキがほしいですね。
――ブレーキ。
鳥口:ブレーキが取れてまして、今、乗れないんです。
――そ、それは早く買わないと。
鳥口:買わないと(笑)。プロフィールどおりマニアックな趣味なんで、はい(笑)。
――渡さんはいかがですか?
渡:マイホームがほしいです。
――もうお家ですか?(笑)
渡:お家がほしいんですよ。
――まだお若いのに(笑)。
渡:裏を返すと家を持てるような状態になりたいんです。ただそのために音楽をやってるのとはちょっと違うんですけど、ほしいものってなると家ですね。それで犬を家の中で飼いたくてレトリバーかなんかを飼って、俺がピアノを弾いてるとドンドンドンと犬が来るから、おい、犬、ちゃんと見とけみたいな、そういう生活がやってみたいなとか。
中富:犬って(笑)。
鳥口:ハハハ、またテレビのCMみたいな(笑)。
――なるほど、おっきい夢ですね、なかなか買い直し出来ない。
渡:そうですね。やっぱりそういうとこに行くじゃないですか、人間の幸せって最終的に。いろいろやったけど、最終的には結婚して子供がいて、そこに行きたいなと。
――それって作品の中にも表れてる感じがしますね。なんか風味堂さんの音楽ってヒューマニズムを感じるじゃないですか、人間らしい幸せとか。そこに通ずるのかもしれないですね。
渡:うん、なんか修羅場をくぐるとかいろいろあったとか、そういうのとは俺はどっちかと言うと無縁なので、普通の人生で日常がちゃんとあってっていう方がなんか俺らしいかなっていう。
――じゃあ、マイホームということで。
渡:マイホームで、はい。
中富:俺は一人暮らしとかしてて金がないから物欲を抑えるじゃないですか、物欲自体がなくなって来てほしいものはそんなになく、あるとしたら肩たたき券みたいなのがあったじゃないですか、いつでも肩たたき券を見せれば肩がたたけるみたいな。それで「会いたい人に会える券」っていうのがあれば(笑)。恋人も含め家族も含め、会いたい人に会える券、その人の名前を書いたらそこに行ける・・券があれば(笑)。
――ちょっとドラえもんな感じ。
中富:ドラえもんな感じ(笑)、あ、じゃあ、ドラえもんにしましょうか(笑)。
――(笑)
中富:それぐらいな感じですね。物欲はほしいんだったら後で買えば良いことだし。そうじゃないものがほしいですね。
――うーん、なんか詩人な感じになって来ましたね。
中富:あ、ほんとですか(笑)、じゃあポエマーで(笑)。
(一同笑)
――それではそれぞれにお薦めの作品を1枚紹介して下さい。
鳥口:DVDでトム・ハンクスの「ターミナル」、見終わった後にこういう話良いなぁ、素敵だなぁって感じがしたので、是非見て下さい。
――じゃあ、「ターミナル」。
鳥口:はい。
渡:スティービー・ワンダー、「トーキング・ブック」を聴いてほしいなと。さっき言ったアルバムに入ってる「ねぇ愛しい女(ひと)よ」とスティービー・ワンダーのアルバムの3曲目に入ってる、俺、タイトル知らないんですけど(笑)、それを聴き比べてほしいなっていう。俺がどんだけ好きか、タイトル知らないのにどんだけ好きか(笑)。
中富:(笑)
渡:わかってもらえると思うんで、はい。
――(笑)
渡:単純に良いアルバムなんですよ。すごい伝説なというか名盤。 中富:スタレビの1stアルバムなんですけど、タイトルわかんないですけど。
――(笑)
中富:なりたいバンドって例えばミスチルになるとかって、そういうのはもうミスチルがいるわけで。スタイル的なものでスターダスト・レビューをすごく尊敬してるんです。トップに来るチャートの1位とかそういうんじゃなくて、ずっと居続けるバンド。浮き沈みがありながらも絶対ずっと残ってて、お客さんからずっと支持をされて、ライブに行くとエンタティナー。
ライブがほんとに泣けて笑えて、楽しくてっていうライブが出来て、曲も当然凄くて。そのデビューアルバムっていうのはほんとに風味堂の1stアルバム「風味堂」みたいに、バラエティに富んでて。
なんかそういうスタイルっていうのに憧れるんで、一回みんなにも聴いてほしいなと思いますね。
――じゃあ、スターダスト・レビューさんのデビューアルバムということで。それでは音楽の話にもどろうと思うんですけど、7月からライブが予定されてるんですよね。ライブの意気込みを語って頂けますか?
鳥口:各地いろいろ回るわけなんですけど、風味堂のライブを見に行って、今日一日面白かったなぁって言ってもらえるような、見てくれた人の思い出に残るようなライブにしたいなと思います。
渡:やっぱり自然体でやれたら一番、良いなって。なんかいろんなことを我慢して普段生きるじゃないですか、今は明るくしとかなきゃいけないとか、キツイけどいろんなこと喋んないといけないとか、なんかそういう義務の中で生きてるじゃないですか。ライブってそうじゃなくて、たった一つ義務があるとすればちゃんと演奏して、それ以外は自分達の好きなように出来る空間なんで。純粋に音楽を楽しんで自然体で、その自然体な俺達のライブがお客さんに良いなって思われれば、それはライブの成功だと。だから演じてそういうライブをするんじゃなくて、自然体でやれたら良いなと思います。
中富:見に来てお客さん自体に友達が増えれば良いなと思ってます。こないだ誰かに言われて気づいたんですけど、曲にしろ何にしろ、うちらがきっかけで全然知らない人が、「あ、風味堂知ってる」って言って、そこで仲良くなれる一つのポイントになるじゃないですか、音楽って。それすごいことだなと思って、知らない人を繋げるっていう、それをうちらがやってるって考えて、実際、生で風味堂っていうのを前にして知らない人同士が、良かったねとか一緒に盛り上がって、全然知らない人同士が、もしくは知ってる人からでも、是非ともいろんなとこでどんどん仲良くなってもらったら良いなと。
――あれですねネットワークが繋がって行けば良いですね。
中富:はい。
――それでは最後にファンのみなさんに向けてメッセージをお願いします。
渡:やっとアルバムが完成したんですけど、風味堂がこれだけずっと新しい事をやって行きたいっていうその姿勢を音楽を好きで楽しんでやってる、アルバムもライブも含めてなんですけど。是非、早くそれをみんなに知ってもらいたいっていうことですね。あとはライブで会いましょう。
鳥口:アルバムをファンの人達の毎日に飛び込ませて楽しんでもらえば嬉しいなと思います。
中富:風味堂の音楽を聴いて好きだと思うか、キライだと思うかっていうのは、その人、個人のもので、いっぱい入ってるボーナストラック含めて12曲を聴いて、この曲が好き、この曲がキライっていうのは絶対あって良いと思うんです。そういうのに責任を感じず好きな曲あって良いし、キライな曲あって良いんで、そういうところも含めてもうちょっとお客さんに近くなって、中に入ってもらったら、その人の中の風味堂っていうのにこのアルバムが一つ加えてもらえたら嬉しいです。
――ありがとうございました。
(Text By Takahashi)