誰もが一度は経験する“恋”に恋する切ない季節を、繊細なタッチで描いたロマンティック・ラブストーリー。
映画館でのデートでスルメを食べてしまったり、キスシーンで恥ずかしさを紛らわせるために笑ってしまったり―。顔もスタイルも悪くないのに、不器用でなかなか恋が芽生えない。それでも、いつか私にも、と運命の相手との出逢いを待っている前向きで夢見がちな女の子ヒョンチェを演じるのは、山下敦弘監督の「リンダ
リンダ リンダ」で演じた、韓国からの留学生役が記憶に新しいぺ・ドゥナ。
美術書に書き込まれた愛のメッセージこそ、つまらない日常から抜け出す手がかりに違いないと信じ、ゴヤ、ルノワール、カイユボットなどの描く絵画のような、色鮮やかでドラマティックな恋の訪れに胸を膨らませる主人公を、独特の飾らない可愛らしさで好演。定評のある演技力を活かし、ヒョンチェを身近で親しみやすいキャラクターに創り上げている。
そんなヒョンチェを誰よりも近くで見守るドンハを演じるのは、「いつか楽園で!」「千年の愛」など話題の韓国ドラマで注目を集めている期待の新星キム・ナムジン。映画においては本作がチャ・テヒョン主演「永遠の片想い」に続く2作目。モデル出身のすらりと伸びた手足に、屈託のない笑顔。あどけなさと、洗練された美しさを持ち合わせた期待の注目株である。
監督は本作がデビュー作となるヨン・イ。数多くのCMやミュージッククリップの演出を手掛けた抜群のセンスで、美術や衣装などディティールにもこだわり抜き、初監督作品とは想えないほど質の高い長編を仕上げている。音楽はK-POP界をリードするヒットメーカーユン・ジョンシン、プロデューサーに「オールド・ボーイ」のイム・スンヨン。韓国エンタテインメント界を代表するキャスト&スタッフによって、恋の訪れを待つすべての人へ贈る珠玉の物語が誕生した―。
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story
スーパーに勤めるヒョンチェは夢見がちないっぷう変わった女の子。風変わりな父親に育てられたせいか言動が世間と少しズレている。好きになった男の子たちにも振られてばかり。しかし、ヒョンチェはいつか自分だけの王子様が現れると信じていた。そんなヒョンチェの側にはヒョンチェを心から愛し、いつも優しく見守る幼なじみのドンハがいた。
ある日、ヒョンチェは図書館の美術書に書き込まれた素敵な愛のメッセージを見つける。「春の日のクマのように、君が愛おしくてたまらない」そして、そのメッセージは次の美術書に続いていた。送り主のヴィンセントを自分の王子様だと信じたヒョンチェはヴィンセント探しに夢中になる。
突如、現れた謎の恋敵に焦るドンハは、ヒョンチェに告白しようとするも、友達のミランを紹介される始末。ヴィンセントはいったい誰?ヒョンチェはドンハの切ない気持ちに気づくのか?絡まった恋の行方は?
愛さずにはいられないキュートなヒョンチェの恋模様。切なくて涙するロマンティック・ラブストーリー!