Meridian

10年ぶりの新作は、作曲家・マルチプレイヤーの北園みなみが、AOR、シティポップ、ソウル、ジャズ、フュージョンといったジャンルの影響のもとに、フルスコアを用いて作曲した9曲入りのアルバム。本作ではリモート録音を積極的に取り入れ、ホーンセクションやストリングセクションはドイツやウクライナでレコーディング。大編成の楽曲をマンションの一室で完成させた、次世代型の宅録アルバムと言える。また、スコア型の作曲とサウンドデザインの対応を追究した本作は、主催するPhyllite Recordsのレーベルサウンド確立に向けた重要な作品となった。北園は総合プロデュースを手がけ、自身の歌や演奏についてはセルフレコーディングを行い、楽曲のミキシングに至るまですべてを担当。細部までこだわり抜いたサウンドは微調整を重ね、完成までには長い歳月が費やした。CDのパッケージデザインは北園が監修し、カバーアートにはマグリットの『ヘーゲルの休日』が起用されている。