著者・出版社・関連アーティスト
商品説明
『全体主義の起原』や『人間の条件』をはじめ、20世紀を代表する政治哲学者ハンナ・アーレントへの注目は、ますます高まってきている。しかし、彼女独特の鍵概念である“現われ”や“あいだ”は、伝統の崩壊という認識からはじめられた彼女の政治的思考と、どのように結びつくのか。また亡命ユダヤ人であるアーレントは、なぜ論争を生んだ『イェルサレムのアイヒマン』を書いたのだろうか。本書は、ヤング=ブルーエルのアーレント伝や膨大なエッセイ・書簡に分け入りながら、「アーレントとは何者か」を真摯に問いかけていった成果である。亡命知識人アーレント/政治と“あいだ”/アイヒマン論争と“始まり”/「木の葉」の“身ぶり”の4章。小著ながらみごとな作品が、ここに誕生した。
関連記事
収録内容
1 | 第1章 亡命知識人アーレント(アーレントの不在と存在 |
2 | 最後のドイツ系ユダヤ人 |
3 | 「われら」と「亡命者」のあいだ) |
4 | 第2章 「政治」と“あいだ”(断崖の思考 |
5 | 「思索日記」の語るもの |
6 | “対等”の条件) |
7 | 第3章 アイヒマン論争と“始まり”(最後の語りかけ |
8 | 「心」の役割 |
9 | 削除された“始まり” |
10 | 政治的思考のために) |
11 | 第4章 「木の葉」の“身ぶり”(“応答”としての“身ぶり” |
12 | 「木の葉」の自由 |
13 | 残骸の重さ |
14 | 「戦線」の超越、あるいは中断) |
15 | 結論に代えて |