ヘンリー・パーセル: 歌劇「妖精の女王」

パーセルの大作オペラ「妖精の女王」の原作はシェークスピアの「夏の夜の夢」。台本作者はエルカーナー・セトルとされており、原作から良いエピソードを抽出した見事な物語。この作品は、本来「セミ・オペラ」でありセリフが重要な役割を担うが、最近の上演時はセリフをカットし、音楽のみで進められることがほとんど。このバウントニーの演出では、ひたすら魅惑的でカラフルな舞台を楽しむことができる。またダンサーの役割も大きく、妖精パックやインドの少年役のダンサーたちの素晴らしい動きにも注目。登場人物たちの役柄をデフォルメしたかのような歌手たちの歌と踊りも素晴らしい。