目次
第1章 「家庭」なき「家」の「日常」―『七破風の家』随想
第2章 『大理石の牧神』の「幸運な堕落」をめぐる二重のプロット―十九世紀アメリカのデモクラシーとプロヴィデンス
第3章 メルヴィルと貧困テーマ―声を上げる貧者たち
第4章 『大使たち』とジェイムズのアメリカ―ニューサム夫人「殺し」を読み直す
第5章 「新しいニグロ」と「白人なりすまし小説」―ハーレム・ルネッサンスの理想とパラドックス
第6章 記憶のまなざし―「リンチの時代」のアメリカとフォークナーにおける暴力の表象
第7章 禁酒法時代から読む「ドライ・セプテンバー」
第8章 原罪から逃避するニック・アダムズ―「最後のすばらしい場所」と楽園の悪夢
第9章 作家の作家の声―二つの「音声計画」に見る創作科の声の政治学
第10章 際限のない可能性―リチャード・パワーズと『ガラティア2.2』