目次
1 「戦前」の夜―向田邦子『父の詫び状』と吉野源三郎『君たちはどう生きるか』(平伏する父
稼ぐ娘
ふたつの家の「家長」
「コペル君」たちの東京
「あの人々」への視線
「大衆」の住む家
家族のプライバシー
大事なことはしゃべらない)
2 女性シングルの昭和戦後―幸田文『流れる』ほか(女だけの家
向島の生家
「おとうと」をなくした人
「脊梁骨を提起しろ」
父の思い出を書く人
女たちがひとりで棲む街
玄人に伍してみたい)
3 退屈と「回想」―鎌田敏夫「金曜日の妻たちへ」ほか(「妻たち」の昭和末
「回想」する彼ら
「回想」しない彼ら
「生まれ育ち」には勝てない
衣食足りて退屈を知る
リバーサイドからベイエリアへ
「昭和」の終焉)