目次
第1章 しがらみから逃れたい(突然「虫けら」になったサラリーマン
意味と理由が存在しないストーリー
意外にも「いい人」だったカフカ
父親=巨大な存在
カフカが選べなかった救いの道
思うように身体が動かない状況)
第2章 前に進む勇気が出ない(引きこもりになったグレゴール
外の世界へつながる「窓」
フェリスという女性
フェリスとの文通と「地下室」願望
「あたりまえ」という巨大なハードル
「法律の門」の前でためらう男)
第3章 居場所がなくなるとき(家族関係からの解放
「居場所を失う」ことへの不安と期待
東方ユダヤ人への憧れ
『変身』と対極にある『城』
「時代の必然」として生まれたカフカの小説
存在のあやうさ)
第4章 弱さが教えてくれること(病気と死
エコロジカル・ライフ
「弱さ」という巨大な力
草の根運動のバイブルだったカフカ作品
ホームレスと「カフカの階段」
自分や世界と向き合うために
カフカの小説は、自分を知るための鏡である)
ブックス特別章 ポスト・コロナの『変身』再読(コロナ禍で『変身』を訳す
孤立する家族
誰が「ケア」するのか
ラストシーンに隠された不協和音
『断食芸人』との比較)
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