目次
序論 いまなぜ「日本」のディテールなのか―近代日本の建築家たちによる構法の詩学
1 「近代」の日本化―近代テクノロジーの地域化(建築の「レガシー」とは何か
RC造にふさわしい「伝統」とは何か
テクニカル・アプローチを経由した「伝統」との邂逅
工業化の先にある「日本」の肌触り
伝統木造を「進化」させる―メタボリズムから「自在づくり」へ
プリミティヴィズムが表出する「日本」の根源
構法的折衷による「空間の骨格」のディテール)
2 「日本」の近代化―伝統構法の批判的合理化(戦後の「新興数寄屋」
復元主義者による現代数寄屋
「線」を減らして空間を抽象化する
新建材とディテールによる「レーモンド・スタイル」の成立
民家のディテールを再編成する
篠原一男の「第1の様式」―象徴空間が湛える日本の「清感」
鉄骨住宅の反省から伝統構法の批判的合理化へ)
終章 「伝統」と「近代」の架け橋―一九五〇年代のディテールの現代性