目次
総説 「体験」「記憶」を生み出す磁場―戦後と冷戦後の位相
第1部 拮抗する「反戦」と「好戦」(国民参加のファシスト的公共性―戦時デモクラシーのメディア史
ミリタリーカルチャーの出版史―戦記・戦史・兵器を扱うことの苦悩
日本遺族会と靖国神社国家護持運動)
第2部 戦争体験論のポリティクス(「戦中派」とその時代―断絶と継承の逆説
小林金三と「満洲国」建国大学―『北海道新聞』論説陣を支えた東アジアの視座
沖縄戦記と戦後への問い―「本土」への懐疑と希求)
第3部 冷戦後の社会と前景化する記憶(被害と加害を再編する結節点としての「戦後五〇年」―国境を越えてゆく戦後補償の運動と言説
ネット時代の「歴史認識」―「慰安婦」「靖國」の争点化から「ネット右翼」へ
原発災害後のメディア言説における「軍事的なもの」―「感謝」による統合とリスクの個人化)