目次
第1章 国民主義的音楽史の誕生―トリーストと十八世紀ドイツ音楽史(ヨーロッパにおける音楽史叙述の歴史
国民主義的音楽史叙述の成立 ほか)
第2章 “フランス”の変貌(「ドイツ人」対「新ラテン系諸民族」―フィヒテ『ドイツ国民に告ぐ』
形而上学と「ドイツ的なもの」―シェリングの学問論 ほか)
第3章 進歩主義的音楽史観のなかの“ドイツ”(「ドイツ的」かつ「近代的」なものとしての和声
音楽美学の転回点としての一八〇〇年―ヘルダーの器楽擁護論 ほか)
第4章 「ベートーヴェン・パラダイム」―ベートーヴェンと「ドイツ的なもの」(ドイツの「国民文化」としてのベートーヴェンの交響曲
「抑圧者」としてのベートーヴェン ほか)
第5章 絶対音楽の美学と“ドイツ”の分裂―音楽美学に見る南北ドイツの文化闘争(「絶対音楽」の美学はどこまで「ドイツ的」なのか?
ハンスリックの音楽美学に見る“ドイツ”と“イタリア” ほか)