目次
「日本のゴッホ」と「ホンモノのゴッホ」のすれ違い
山下清誕生、物語の前史としての大正末期〜昭和初期
「特異児童」清君のデビューをめぐる喧騒 昭和一〇年代前半
昭和一〇年代の喧騒の陰で―式場隆三郎と「病的絵画」
「日本のゴッホ」誕生前史 昭和二一〜二八年―敗戦直後の福祉と美術と新たな「ゴッホ・ブーム」
「日本のゴッホ」の誕生と迷走 昭和二九〜三〇年
「放浪の特異画家」への転生と放浪の制度化 昭和三一〜三三年
山下清作品展と戦後昭和の美術
「ホンモノのゴッホ」は日本に何をもたらしたのか―昭和三三年の「フィンセント・ファン・ゴッホ展」をめぐって
「放浪の特異画家」から「裸の大将」へ
大衆のなかの芸術家
平成の山下清