目次
全体の視角―引揚の展開と財産をめぐる帝国の物理的解体と地域的再編
第1部 帝国日本の解体と日韓国交正常化(植民地の物理的清算と心理的清算―請求権の法的性格と異なる「相殺」構想
船舶をめぐる日韓請求権交渉
旧朝鮮銀行在日資産の再編と韓国の対日請求権交渉
帝国秩序清算をめぐる日韓交渉と国民感情―標準としてのサンフランシスコ講和条約をめぐって)
第2部 日米特殊関係と経済協力の展開―賠償とガリオア債務問題(経済協力の国際政治的起源―世界平和維持費用分担の起源としての賠償
日米関係の中のガリオア返済交渉―対東南アジア援助への返済金転用構想を中心に)
第3部 戦争の贖罪―沖縄と戦後再移民・歴史認識問題(折りたたまれた地域としての「琉球」―沖縄県人の再移民問題
補論―日本帝国解体からみたアメリカ大陸へのアジア系移民の展開
戦後日本の国民再統合と『贖罪』をめぐる対外文化政策―失われた地域と彷徨う記憶)