商品説明
楽園ではない沖縄の中学生のリアルを描く 監督の大城直也は「琉球カウボーイ、よろしくゴザイマス。」 ('08)で一躍脚光を浴びた沖縄在住の映像作家。本作は、沖縄芝居の名作「丘の一本松」を原案に脚本化され、北谷町を舞台にした現代版・人情喜劇に書き上げられた。一般的な沖縄のイメージである”楽園”というキーワードだけでは見えてこないリアルな沖縄がここにある。そして主人公に挑んだ神谷健太やヒロインの松田ゆうなは、現役の沖縄の中学生。子供たちのありのままの姿が映し出されているのにも注目だ。音楽は沖縄ポップのパイオニア、照屋林賢が担当。主人公の少年の揺れ動く心情をイメージした美しい旋律が前編を覆う。 ── 基地のある島で、ぼくらの青春は始まった・・・。沖縄に住む中学生・良は幼いころに母を亡くし、少し怖い父・良造と、少し病弱な妹の風子の三人で慎ましやかに暮らしている。ある日、良は空手を習おうと決心するが、父はなぜか認めてくれない。幼なじみ凪の手助けもあり、密かに同情に通い始めるが、そこでアメリカ人の少年ケビンに出会い、交流を深めていく・・・。やがてケビンが拳銃で父親を殺してしまうという事件と同時に、父が隠してきた「苦い過去」を知ってしまう。全てを知ったとき、少年は決断を下すことに・・・アメリカとの近くて遠い関係を見事に描写し、そこから起因する親子のすれ違いが物語の根底となる。すれ違いの末、沖縄の少年が選ぶものは何か。そこに沖縄の1つの答えがあるのかもしれない。
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