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言葉にとらわれた身体 現代ラカン派精神分析事例集 / 原タイトル:Le Corps pris au mot
エレーヌ・ボノー/著 福田大輔/監訳 阿部又一郎/訳 森綾子/訳

商品説明
現代社会では身体像がみなの最大の関心事である...そこでは“元気である”ことを強制されているにもかかわらず、わたしたちは幸福であるかのような幻影を生きているのではないか。活発で、オシャレで、健康であらねばならない、と。身体は制御(コントロール)されるべきで、それをみなに示すべきである、と急かされていないか。こうした理想には裏の側面が潜んでいる。「ストレス」や不安が身体を襲うこともあるからだ。精神分析では、無意識しか語られず、身体には興味が示されないといわれて久しいが、エレーヌ・ボノーはこの誤解を本書の臨床例を通じて解いていく。精神分析においては、身体は言葉(パロール)によって触れられ、触発されるからである。恥辱、制止、重篤な病、過食症、拒食症、恐怖、苦しみ、依存症などは身体への衝撃を明らかに語っている。精神分析家は身体を言葉によってとらえ、身体の不和・言説(dis‐corps)を解釈する。そこにこそ、わたしたちは語る身体が望むことを発見する。本書で紹介される臨床事例によって、それぞれの主体がどのように身体を扱い、それについて語っているかを明らかにしている。身体と共になすことは創造的行為なのである。
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