目次
第1章 “森”のような「微熱の街」はどこにいったのか(『寝ても覚めても』意味論的にも視覚論的にも決定的な難点がある
『愛しのアイリーン』「愛」ではなく「愛のようなもの」こそが「本当の愛」であるという逆説に傷つく体験
『ザ・スクエア 思いやりの聖域』この世に存在しながら存在しない、子供の指し示す幽霊性 ほか)
第2章 震災後の日本が露呈させた空洞(『ヒミズ』『KOTOKO』『RIVER』3本の「震災映画」から映画の可能性を見通す
『サウダーヂ』「自意識に由来する痛さ」ゆえの酩酊へ
『冷たい熱帯魚』『悪魔を見た』想像を絶しているのは“システム”に依存しているからではないか。ポストモダン的観察を踏まえた傑作と、踏まえない駄作。 ほか)
第3章 社会は世界を拒み、クソとなった(『アンダー・ザ・スキン 種の捕食』社会は本当に生きるに足るかという痛切な問い
『ニンフォマニアックVol.1/Vol.2』キリスト教を前提とした不完全な社会への福音
『メビウス』男根に“対他強制”としての性を見出し、男根争奪戦を嘲笑する ほか)
宮台真司×黒沢清―“閉ざされ”から“開かれ”へと向かう“黒沢流”の反復
宮台真司×ダースレイダー―『TENET テネット』は『メメント』と同じく「存在論転回」の系譜上にある
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