FM802 OTOSHOP
放浪の旅人 山頭火
山谷初男

収録内容
1. 捨てようか。捨てようか…
2. 釣瓶漏りの…/音妹子の…/月に思う…/鳴き得ぬが…/毒ありて…/旅程変えば…/海見れば…/気まぐれの…
3. 蛍淋しうて…/海は見ず…/入日尊し…/濃き煙…/風がはたはた…/風につぶやき…/三日月…/水底…
4. いつしか わたしも…
5. 夢深き…/雪かぎりなし…/燕とびかふ…/光と影と…/蛙さびし…/月が昇わり…/闇の奥には…
6. 水底いちにち…/なつかしや…/若葉若葉…/路地の…/わが路遠く…/冴えがへる…
7. 大きな蝶を…/酔ひざめの…/つと起きし…/泣いて…/いつ見ても…/たまさかに…/またあふまじき…
8. 山頭火は、弟とも…
9. 焚火よく燃える…/一すぢの…/雪ふる中を…/蝶ひとつ…/ほころび…/月夜の水を…
10. 噛みしめる…/けふもよく…/あかり消す…/風の巷の…/月澄む…
11. しがらみを捨てて…
12. 松はみな…/鴉啼いて…/分け入っても…/しとどに…/炎天を…/木の葉…/生死の…/落ちかかる…/ひとりで…
13. 投げだして…/この旅…/踏みわける…/へうへうとして…/ほろほろ…/迷うた…/笠にとんぼ…/まっすぐな…/歩きつづける…
14. 朝、着替えを…
15. だまって…/こほろぎに…/すべって…/つかれた脚…/しぐぐるや…/分け入れば…/水の影ある…/法衣…/食べるだけ…
16. 雪がふる…/生き残った…/捨てきれない…/木の芽…/また見る…/れいろう…/百舌鳥啼いて…/どうしようもない…
17. 若い頃、人生を…
18. 涸れきった…/あの雲が…/秋となった…/こんなに…/水音と…/しみじみ…/旅のかきおき…
19. まったく…/墓が…/酔うて…/雨だれの…/物乞ふ…/あるひは…/笠も…
20. 運河を渡って、空港へ…
21. 逢ひたい…/ボタ山なつかしい…/ボタ山へ…/廃坑…/炭鉱の…
22. 鉄の翼で…
23. うしろすがた…/霜夜…/鉄鉢の…/いつまで…/ほろりと…/寒い雲…
24. よい湯から…/冬雨の…/笠へ…/いただいて…/しぐるる…/今日の道…
25. けふもいちにち…/あるけば…/うつむいて…/ひとりきりで…/秋風の…/あざみ…
26. お遍路さんとすれちがう…
27. 花いばら…/旅の法衣…/朝は涼しい…/ここにふたたび…/いそいでもどる…/雲がいそいで…/いつも一人で…
28. けふはおわかれ…/うつりきて…/朝焼…/月が昇って…/ひとりの…/くりやまで…/おとは…
29. どこから連れてきたのか…
30. お正月…/あれこれ…/雪へ…/雪ふる…/水音…/春風の…/あるけば…
31. 人が来たよな…/ぬれるだけ…/すずめを…/ながいも…/ぬいても…/水をへだてて…
32. わがまま…/ひさびさも…/こころすなほに…/てふてふ…/びうしより…/かさりこそり…
33. 歩いていると、野の花が…
34. わかれてきた…/月も水底…/やっぱり一人…/みんなたつしゃで…/山のあなたへ…/はだかで…/すッぱだか…/ほととぎす…
35. 死人花、葬式花…
36. まことお彼岸入り…/柳ちる…/いま写します…/お月さまが…/しぐるる…/ぽきりと折れて…/よびかけられて…
37. なんぼう考へても…/ことしも…/炎くだけの…/しんみり…/ふくろうは…/春寒の…/椿の…
38. 乞ひあるく…/春が来た…/何もかも…/さて、どちらへ…/この道…/蜘蛛は…
39. まこと山国の…/あすはかへらう…/草や木や…/燕とびかふ…/けふはここまで…/山しづか…
40. 遍路道にも難所があり…
41. ひよりと穴…/うれしいことも…/ここを死に…/ともかくも…/病めば梅ぼし…/枯れゆく草…/ひつそり暮らせ…/ぶらりと…
42. あたたかな…/ゆらいで梢…/伸びるより…/草のそよげば…/ひとりたがやせば…/花ぐもり…/ころり…
43. 空を鳥が渡ってゆく…
44. 木かげは…/てふてふも…/空へ若竹…/何を求める…/それもよかろう…/死んでしまへば…/死をまへに…
45. 風鈴の…/おもひおく…/傷が癒えゆく…/旅はゆふかげ…/秋風の…/水に雲…
46. 歩かない日はさみしい…
47. 草を咲かせて…/春潮の…/春の雪…/旅は笹山…/あてもない…/雲のゆきき…
48. 春風の扉…/うららかな…/たふとさは…/また一枚…/ほっと月が…/花が葉になる…
49. 幼い頃、母に連れられて…
50. 伊豆は…/あるけば…/青葉…/こころむなしく…/砂丘に…/荒波へ…/水底の…/ここまでを…
51. 水音の…/てふてふひらひら…/法堂…/こころ…/みんなかへる…/ふたたび…/わたしひとり…
52. 母が入水、弟が首吊り…
53. をとこべし…/ひらひら蝶は…/ぬれてて…/風の明暗…/山ふところの…/いつまで生きる…/藪にいちにち…/歩くほかない…
54. ふっと影が…/月がひらり…/洗へば大根…/影もぼそぼそ…/ひよいと芋が…/ひとりの…/やっぱり…
55. 山に日が沈んで柿色の空…
56. そこから青田…/今日も事なし…/一杯やりたい…/より宿で…/酔ざめの…
57. 土佐では酒を売る店…
58. 風の中から/かうして生きては…/一つあれば…/ひなたは…/草は咲く…
59. 風の中おのれを…/とんからとんから…/日ざかりの…/月のあかるさ…/ふたたびは…
60. 路地を入って温泉宿へ…
61. 葦の穂風…/秋風…/ひっそりとして…/しぐれつつ…/もくもくとに…/山裾…
62. 雪へ雪ふる…/死はひややかな…/死をひくと…/死のしづけさ…/そこに月を…
63. とっぷりとお湯の中に身を沈める…
64. 窓あけて…/朝のひかりへ…/ちよいと渡して…/水をへだてて…/其中一人…/つるりと…/勝たねば…
65. みんな出て征く…/街はおまつり…/お骨声なく…/馬も召されて…/これが最後の…/山から…
66. へそが汗…/焼いてしまえば…/死ねない手が…/壁がくずれて…/一羽来て…/その一片は…
67. 人さまのお役に立つことなく…
68. 木の芽や…/やっと世帯が…/旅もいつしか…/啼いて鴉の…/風ば海から…/春の山から…/お山しんしん…/山のしづけさは…
69. 夜空を見上げれば冬の大三角…
70. はるばる…/お墓したしく…/はるほど…/月のあかるさ…/この水…/おちつけなり…
71. まいにちは…/炎天の…/鉦たたきは…/けふの暑さは…/鴉とんでゆく…
72. 酔狂なれど、車を拾って…
73. ひよいと四国へ…/秋ただに…/その松の…/石の指さす…/この道…/すなほに…
74. のぼりつめて…/水音の…/水音しだいに…/秋の稔る…/わが松の…/暮れると…/しぐれて…
75. 泊めてくれない…/枯草しいて…/月夜あかるい…/まどろめば…/ふたたびは…/橋があたらしく…
76. 小鳥の愛情を感じる朝…
77. 旅空ほっかり…/よい連れが…/山みち…/生きの身の…/わがいのちを…/われいまここに…/おほらかに…/ぼうぼう…
78. いちにち…/こんやは…/泊まるところが…/ついてくる…/一握の…/あなたも…/旅づ果てる…/ほろほろ…
79. 朝日に呼ばれて窓を開けると…
80. 朝まぬりは…/木の実…/まぶしくも…/わが手…/愛ても…/橋があると…
81. 秋風あるいても…/抜けたら…/あすはお正月…/一りん咲けば…/ひとり焼く…/ほほけすすきが…
82. 潮の香りがする小さな駅へ…
83. 干せば乾けば…/酔うて…/ほっかり…/寝ころべば…/おとなりも…/春が来たぞな…/春の山から…/いつからともなく…
84. 人がまばらな駅のホーム…
85. 春寒…/縫糸…/やっと糸が…/糸のもつれの…/よい水音の…/今日のをはりの…/あふれてくる…/月のひかりの…/かなしいことが…
86. 自ら自分のうしろすがたを見た山頭火…
87. おちついて…/よいおみのりの…/とぼしい…/寝しな蚊帳の…/蛙に…
88. じんじつ一人…/いつ死ぬる…/秋の夜や…/もりもり…/打つよりをはる虫…
89. にわか遍路の晴れやかさと…



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