■おあとがよろしいようで
■喜多川泰/著
商品説明
大学進学を機に群馬から上京したばかりの門田暖平は一人、新品のこたつを亀の甲羅のように背負い佇んでいた。配送料が払えず自力で下宿に持ち帰ろうと思ったが、帰宅ラッシュで電車に乗り込むことができない...。途方に暮れる暖平の前に、一台のバンが止まる。乗っていたのは、入学式の日、構内で落語を演っていた落語研究会の部長・忽那碧だった。落研に誘われるが、金もなく、コミュニケーションにも自信がなく、四年間バイト中心で過ごすつもりだと語る暖平。だが、「必要なのは扇子一本。あとは座布団さえあればどこでもできる」という碧の言葉に背中を押され、暖平の人生が大きく動き出す―。
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