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商品説明
教皇、皇帝、国王、貴族という一握りの特権階級が支配者だった頃のヨーロッパ。人々は「人殺し」に明け暮れていた。彼らの日常は「戦争」とは異なる、単なる殺し合い。平和は束の間の安らぎにすぎなかった。血に飢えたライオンよりも野蛮な世界である。この「国」という概念すらない16世紀に生まれながら、「戦争にも掟がある」という英知を著す信じ難い学者がいた。その名もフーゴー・グロティウス。彼の思想はのちにウェストファリア体制として実り、国際法の原型となる。天才グロティウスが混沌のなかに見出した「法」を日本一わかりやすく読み解く。
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収録内容
1 | 第1章 偉大な天才・グロティウス、その悲劇の生涯(殺し合いが日常の世界 |
2 | その頃、“国”という概念はなかった ほか) |
3 | 第2章 なぜ宗教戦争は悲惨な殺し合いになるのか?(「ウチは宗教じゃないから」が最も危険な宗教 |
4 | 「汝の隣人を愛せよ」は危険な教え ほか) |
5 | 第3章 なぜ『戦争と平和の法』は必要とされたのか(馬の耳に念仏、血に飢えたライオンに国際法 |
6 | 「みんな、神様を信じているよね」 ほか) |
7 | 第4章 「ウェストファリア体制」の現実(玉座の上の最初の近代人 |
8 | 「ウェストファリア体制」の成立は一九〇七年だ ほか) |
9 | 第5章 日本人の世界史的使命(大日本帝国の取り返しがつかない愚かさ |
10 | 国際法をわかっていた根本博中将 ほか) |